Tel:0569-21-1730 浄土真宗 真宗大谷派 坂田山 順正寺
愛知県半田市堀崎町1丁目58番地

2017/05 北朝鮮・日本・アメリカ

かつての太平洋戦争とは様相がガラリと変わった。
今では核弾頭を搭載したミサイルが相手国に照準を合わせにらみ合い、指導者たちは脅し合う。 いったんそれが現実のものとなれば、数日で0かそれとも100かの決着がついてしまう。 この状況に私たちはどのように向き会ったら良いのだろうか。
 国にも人間と同じように業がある。
日本はかつての戦争で多くの犠牲を払った。70年以上の年月が過ぎたが、未だその傷は癒えたとは言えない。 かつての大国の植民地化に一石を投じ国の尊厳を守ろうとしたとはいえ、その代償はあまりにも大きかった。 誰も侵略などしたくない。されたくもない。近隣の国々とは仲良くやっていきたいと思うことはみな同じだ。
 アメリカにはアメリカの業がある。
アメリカは開拓者の国だ。それは成功者としての誇りを持っている。しかし、別の視点から言えば、勝者になるのか敗者になるのか。いつもその決断を迫られてきた。それはいつしか、敗者には決してなるまいという恐怖心をこころの底に抱え込んでしまった。  自分たちの富や平和を壊そうとするものには即座に反応する。銃社会と言われるように、銃を持っていることは、それだけの恐怖をこころに抱えていることに他ならない。
 北朝鮮には独自の業がある。
 歴史をさかのぼれば、いつの時代も大国の意向に振り回されてきた。政治も文化も思想もだ。 半島にあるという地理的なことも要因ではある。 中国という大陸の国の顔色を常に窺うということはしょうがないとしても、 アメリカにまで、そんなことはしたくない。 それは自尊心を持つことが出来なかった国の持つ悲しみだ。
 考えてみると、北朝鮮はずっと前から日本をミサイル攻撃出来る軍事力は持っていた。しかし日本国内では取り立ててそれを脅威だと考えることはすくなく。テレビでは、AKB、オリンピック、真央ちゃん引退だ、と平和そのもの話題ばかりであった。  核実験を北朝鮮がおこなったとしても、国は貧しく国力は失われていく。何の徳もないことは分かっている。  しかし、アメリカ本土に到達する核弾頭を搭載したミサイルが開発されそうだ、と言うことになったとたん状況は大きく変化した。
 アメリカは勝利者たちの国だ、それは何よりも敗者になることを異常なほどに恐れる。  日本はある意味、敗者の国だ。 敗者は耐えて耐えて、もう一度自分たちの尊厳を取り戻すにはどうしたら良いのかと考える。
 ナンバーワンなる必要はなく、二番目三番目でも良い。そこに住む人家族が安寧に生活できることこそが何にも代えがたいものを理解したのではないだろうか。  2500年の歴史の中で仏教徒たちも困難な時代を通り抜けてきた。  私たちも同じようにこの状況を、まず冷静の見定めなくてはならない。
順正寺 住職

六角堂ステンドグラス

ステンドグラス

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